家で料理をしていると大量に出てくる皮や端材などの野菜クズ。
生ゴミとして捨ててしまう前に、何か有効活用する方法がないものかと思っていた頃にたまたま、料理系の本で出会ったのが野菜クズから取る出汁のベジブロス。
ベジブロスの作り方や日常の中で抑えておくと便利なポイントなどを紹介する。
ベジブロスとは?
料理家のタカコ ナカムラさんが、生産者の丹精込めて作った野菜を丸ごといただきたいという気持ちから始めた、調理中に出た野菜の皮や切れ端など生ごみになる部分を煮だしてとれる出汁のこと。
ベジブロスは、野菜:Vegetableと出汁:Brothを掛け合わせた造語。
野菜の皮や切れ端には、フィトケミカルがたっぷり
フィトケミカルは、植物に含まれる天然の化学物質の総称で近年、第七の栄養素として注目を集めている。
ポリフェノール(ブドウや赤ワイン)やトマトのリコピンなどのいわゆる老化防止の働きをする抗酸化物質などもフィトケミカルに該当する。
このフィトケミカルが、捨ててしまいがちな野菜の皮や切れ端たっぷり含まれているため、そのまま捨てるのではなく、出汁として抽出することで摂取することができる。
材料と作り方
材料(1リットルぐらいのベジブロス)
- 水:1.3リットル
- 酒:小さじ1
- 野菜の切れ端:200g~250g(フリーザー1袋分)
分量については、使う野菜によっても違うのである程度の目安のイメージで、手元にある野菜くずの量に合わせるか、作る料理の分量に沿った水の量に合わせても問題はない。
作り方
手軽な作り方:沸騰後にすぐ火を消す
シャトルシェフを買う前に良くやっていたのだが、30分弱火で加熱するのは沸騰後に鍋にふたをして火を消して、そのまま余熱で30分置いている。
このやり方でも出汁は取れていたので、多少の味の差(あるのか分からないが)よりも手軽さの方が大事なので基本はこっちのパターンにしていた。
手軽な作り方の上位互換
シャトルシェフを購入してからは、沸騰させた後に火を消し、調理鍋を保温容器に入れて30分保温するという上位互換のやり方が可能になった。
シャトルシェフは、電気やガスを使わずに魔法瓶のように長時間の保温調理ができるので、本当に最強。
ベジブロスを使う料理もカレーなどの煮込み系料理も多いので、鶏ガラほどではないけどもとても相性が良い。
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材料の準備と保存方法
材料の準備
うちは2人のため、1回の料理ではベジブロスを作るほどは野菜くずが出ないこともあるので、そういう時は冷凍してストックしている。別に冷蔵でも良いが、スペース的に冷凍の方が余裕があるため冷凍にしている。
ただ、冷凍とはいえ、早めに使った方が良いので大体調理2〜3回くらいをメドにベジブロスを作るようにしている。冷蔵も1週間以内には使うようにした方が良い。
保存方法
その場で使ってしまうのが一番良いが、作ったタイミングで使いきれないこともあるので、タッパー類に入れて冷凍しておくのをオススメする。そうすると、長期間が保存になるので使いたい時に使えるようになる。
うちでは、少量を小出しにして使うというよりは水代わりに一気に使うパターンが多いので、500mlごとくらいに冷凍保存している。
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出汁をとったあとは
うちでは生ゴミ分解用にダンボールコンポストに、出汁をとった後の野菜くずを投入して堆肥化するようにしている。捨てる前に栄養分を出汁で抽出して、生ゴミも堆肥化すると、ただ捨てるよりも二段階野菜を有効活用できるのと、その一連の物質循環の流れが実践していると面白い。
ダンボールコンポストは、お金をかけずに作れるのでオススメ。
オススメ料理
出汁なので基本的にはいろんな料理に使うことができるが、ベジブロスの旨味は、野菜なのでグルタミン酸が主。肉や魚などの動物系の旨みのイノシン酸と合わせることで、旨みの相乗効果が生まれる。そのため、僕としては肉や魚を使った料理に使うのをがオススメ。
あと、その方がベジブロス自体の味のバラツキが料理にストレートには出ないので、日常的にベジブロスを使うことを考えると使いやすい。
全体的にベジブロスを使うと、ベースを下支えしながら、柔らかい優しい味わいになる。
カレー
鉄板だが、水の代わりにベジブロスを使うと、まろやかで味に奥行きが出る。普通のルーと具材で隠し味を
つけそば
ベジブロスを使うことで、醤油系のつゆの口当たりがまろやかになって味が濃くなるのに加えて甘みも引き立つので、少し薄味にしても美味しいつけそばができる。
オススメの具材は、豚バラとナス。豚バラの油や旨味が増幅したつゆがナスに染み込んで美味しい。
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私も煮出さず保温調理をしています。
土に還すのも段ボールではありませんが、花壇の端で土に埋め、同じように堆肥化しています。
ベジブロスにとどまらず、生活全般が丁寧になっているのを実感しています。