自分が試した中からオススメする0円(無料)からの家庭菜園

家庭菜園をしている人は、栽培し、収穫するまでににいくらお金を使っているだろうか?

家庭菜園やガーデニングを始める場合、資材などをいろいろと揃えようとすると結構金がかかる。僕は、できるだけ環境負荷が低く、また節約のために野菜を作っている側面もあるため、いらない物やゴミなど無料で家庭菜園に使える物を活用するようにしている。

今回は、家庭菜園でかかる費用を節約したい人やエコな家庭菜園をしたい人の参考になれば幸いだ。

野菜の種・苗の入手

野菜の種や苗は、無料で出来るもの沢山ある。
オススメは再生野菜だ。普段、スーパーで買った野菜で一部を水に付けたり、土に植えることで再度収穫出来るような野菜なのだが、育てるのが楽で使いやすい。無料の観点じゃなくてもオススメだ。

ちなみに、水耕栽培は液肥のランニングコストがかかるのと化学肥料を使うことから、僕のスタンスとは異なるのでやってはいない。サスティナブル(持続可能性)の観点では水槽での魚の飼育と野菜の栽培を循環させるアクアポトニックという手法があるが、魚を飼うつもりがないので手を出してはいない。

アクアポトニックについては、こちらのページが分かりやすかったので、興味があれば参考まで。

ネギ

スーパなどで買ったネギの根っこ部分だけを土に植えれば、そのうち勝手に復活してくる。納豆や麺類などの薬味に使う万能ねぎであれば、2,3回買ったネギを植えておけば家庭で自給できる。

植えるタイミングもどの季節でも大丈夫なので、楽勝。
春にネギアブラムシがつくので、その対処だけはしておく必要はあるが、超実用的で栄養もあるので、超オススメ。

豆苗

スーパーでスプラウトで売っている豆苗は、実はエンドウの若菜。1、2回水に付けて再生した豆苗を食べた後に、土に植えて育てると、エンドウマメになる。
僕は、絹さやの状態で収穫して茶碗蒸しに入れて食べたりしている。

ただし、エンドウは連作障害が出やすいため、翌年は同じ土を使わないようにする必要がある。一度作った土は、5年くらいの間隔を開けた方が良い。

にんにく

市販のにんにくでも発芽さえすれば、家庭菜園で育てることができる。
にんにくの一片だけ、残しておき発芽させてから、9月下旬〜10月上旬に植えると5月中旬から6月に葉の先端が2/3ほど枯れてきたら収穫ができる。

農薬や化学肥料に依存しない有機農業の基本には①生きた土づくり②季節栽培③輪作④多品目栽培などがあげられます。ユリ科のネギやタマネギ、にんにく、ニラ、ラッキョウ、ワケギなど、根面に微生物が共生することが大切です。この微生物は抗生物質を産生し、立ち枯れ病害を起こすフザリウムなどの病害菌を抑えます。

金子美登(2010)『イラストでわかる有機自給菜園』 家の光協会.

にんにくは、根っこに共生する微生物が病害菌を抑え、匂いが害虫を追い払ってくれ、スペースを取らず、長期保存が可能で、料理にも使いやすいので、育てておいて損はない。

土・肥料の入手

一見どこにでもありそうな土。だが都会だと、なかなか無料で入手しづらく、量も必要になるため、入手が難しい。

僕は最初は、一袋の土を買って家庭菜園を始めた。当時はコンポスト以外で入手方法が全く知らなかったので、肥料だけコンポストで自給してランニングコストを0円にしようと思っていたからだ。
それに、コンポストの堆肥化を待っていると半年以上も開始が遅れてしまうため、このときは初期費用よりも時間を優先した。

その後は、自分で土を採集したり、作ってプランターの数を徐々に増やしている。最初は、プランター5個で始めたが、2年かけていろんな方法で土を増やしてようやく20個弱にした。

一方、肥料はコンポストで生ゴミ堆肥を作れば、よほど栽培する量が多くなければ、そこまで困ることはない。

土を狩猟採集する

僕は、半年に一度のペースで自宅の敷地にある排水溝に溜まっている落ち葉や分解されてできた土を採集している。土をそのまま使い、落ち葉はコンポストに入れて分解させている。

他には、近所の人にもらった植木の剪定枝の灰やバーベキューの後の灰も土に混ぜて使える。
これらを最低限pHだけ測って、コンポストで作った堆肥や腐葉土をブレンドして使っている。

自分で肥料を作る

コンポストで作る堆肥

肥料の基本は、自宅にあるダンボールコンポストで分解した肥料を使っている。

  • 生ゴミ
  • 落ち葉
  • 雑草
  • 草木灰
    といった自宅から出るものと近所などで無料で採集したり、もらったりしたものが中心だ。

ただ、窒素分の比率が高くなるため、リンの比率を上げたい場合は魚の骨を粉砕したものなどがオススメだ。
うちではイチゴを育てているのだが、そのために魚の骨を肥料にしたエントリーはこちら。

他には、量としては肥料になるわけではないが、爪や耳垢などもとりあえず生ゴミと一緒にコンポストに入れている。

液肥の自給

即効性のある肥料として使われる液肥だが、これも無料で自給できる。実際に試したものだと以下のような物がある。

  • 揚げ物のあとの油カスを使った液肥
  • 飲んだ後の牛乳パックをすすぎ液などの廃液

油カスを使った液肥が、自給する場合は一番オーソドックスだろう。油カス:水の分量を 1:10以上にして、発酵させれば簡単に作ることができる。僕も一度作ったが、待つのが嫌なのと保管場所に悩んだので一回で作るのをやめてしまった。

揚げ物の後の油かすは元肥として使っている。

作り方は、こちらのページがとても分かりやすく説明してくれているので、参考まで。

牛乳パックなどのすすぎ液は、理論上養分はあるはずなのでないよりはマシだろう。肥料焼けも100倍以上で希釈している(数滴レベルに対して100ml以上の水ですすいでいる)ので、特に問題はない。
ただ、これは肥料というよりは、水がもったいないという意識からプランターに撒いているのだが。。

人も歩けば土に当たる

以前、たまたま吉祥寺を散歩中に廃棄する土が無料で置かれていて、自転車の荷物カゴに入れて持って帰ったことがある。

もしかしたら、こんな幸運なこともあるかもしれない。

鉢底石の入手

プランターの底に敷くことで、土の流出や水はけを良くするために必要な鉢底石。これは、貝がらや鶏の骨、発泡スチロールなど簡単に手に入るもので代替出来るし、ゴミを活用しているので環境負荷も低く、とてもエコな方法だ。

わざわざ買うのはもったないので、しじみや手羽先を買ったときなどは、ストックしておいてぜひ試して欲しい。

詳細は、こちらの鉢底石のエントリーを参考まで。

プランターの入手

プランターは、様々な物で代用が可能だ。以下の条件さえ満たしていれば問題ない。

  • 土がある程度入る
  • 土の重さへの耐久度
  • 腐らない(微生物分解されない)
  • 下部に水抜き穴がある or 穴を開けられる

ペットボトル


一番手っ取り早く、無料で入手出来る。
ペットボトルをカットして、下に錐やドライバーで水抜き穴を開けるだけで出来る。

我が家では、ハーブなどあまり大きなプランターを必要としない物をメインにしているが、大型のペットボトル(2L)で大根も育てている。写真は大根を育てている時の写真。

人参や大根など幅はいらないが、深さが必要な野菜などを育てることが出来るので、以外と栽培できる野菜の幅もあるので家にプランターを置く場所があまりない人にはオススメだ。

ペットボトルプランターは、VEGELOGさんのページを見て作ったので、興味のある人はご参考に。

缶詰

ホールトマトやパスタソースなどの空き缶も底に穴を開ければ、プランターにすることができる。

野菜ならバジルなどのハーブやプチトマトなどが相性が良い。

ワインの木箱や発泡スチロール箱


写真は、会社で捨てられていたのを持って帰って、ドリルで底に穴を開けてプランターにした木箱の写真だ。(番号は元々書かれたいたものなので、特に意味はない)

この木箱は、ワインを入れていたのでぶどう繋がりで巨峰のプランターに使っている。特に防腐処理などはしていないが、2年ほど使っていてまだ健在だ。

他には、市場や魚屋で魚を入れている発泡スチロールの箱などは、穴も開けやすく使いやすいので、あまり深さのいらない葉物野菜や植物であればこれで全然OK。

実は人事異動のタイミングが大チャンス


大企業にいる人の方があてはまるケースかもしれないが、役員人事が動きがあったときに取引先などから胡蝶蘭が送られてくるケースがある。

その胡蝶蘭を一般社員が持って帰ってもOKな会社の場合はチャンスだ。

なぜなら、プランター、鉢底石(発泡スチロールの場合が多い)、土壌改良材(木材チップやヤシの実の皮)、根っこ(鉢底石の代わりに使える)、プランター支柱、葉っぱ・花(肥料にできる)などが一気に手に入るからだ。

そのまま、翌年のために栽培するのも良いが、仮に枯れてしまったとしても有効に活用できる。

僕は、今まで3つ会社から自宅に持って帰っている。その元手が無料のものに金は使いたくないので、プチプチで包んで担いで中央線に乗って持って帰った。

写真は、そのプランターをしだれ桜と日向夏の木に利用した。
今も、人事異動のときは虎視眈々と胡蝶蘭を狙っている。(自分が異動だとそれどころではなくなるが。。。)

もし、機会があったら狙ってみたらどうだろう?

参考情報


ちなみに買った種や苗を含めて、小川町で30年以上も有機農業をしている金子美登さんの書いた本を教科書にしている。

彼は、作物だけでなく、バイオガスなどエネルギーも自分の農園で自給をしている。彼の食とエネルギーへの姿勢を僕はとても尊敬していて、彼が農園でやっているメカニズムを都市での生活に応用出来ないかと思い、このブログと家庭菜園を始めるきっかけになった人だ。

循環型の農業に興味のある人には、とてもおもしろいと思う。

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