身近なゴミでダンボールコンポストの分解力をアップさせる方法

食べた後のヨーグルト

生ゴミを堆肥にできるコンポスト。

生ゴミが減るため、自治体などでも推奨されていたり、家庭でもゴミが減るだけでなく、分解後に家庭菜園などで堆肥を肥料に使うことから、環境的にも経済的にも良いツールだ。

しかし、コンポストを使っていて、コンポストの分解があまり上手く進んでいない。そんな状況になったことがあるのではないだろうか。

僕も家でダンボールコンポストを使っているのだが、たまに分解があまり進んでいないな。と思うことがある。

そんな時の考え方や身近なもので、コンポストの分解を促進する方法をご紹介。

 

分解が進まない理由

端的に言うと、コンポストの中の環境が分解をする微生物にとって好的な条件になっていない主な要因と考えられる。

家庭のコンポストでは、主に以下のような温度や水分など外部環境による要素と窒素量土自体の環境による要素が影響することが多い。

温度と水分条件

温度計

温度に関しては、特に冬場で、温度が下がり微生物が活動しなくなるため、コンポストの分解も進まなくなる。冬に関しては対策は後述するが、冬場以外はさほど気にしなくても大丈夫。

一方で、水分条件については気を使う必要がある。乾燥状態であったり、極端に水分が多い状態だと、微生物がうまく活動してくれないことから分解も上手く進まない。そのため、定期的にコンポストの中の水分の状態を確認する方が良い。

良く言われるのは土を握って固まりが出来るぐらいという感じだ。僕は、毎回毎回土を握るのも面倒なので、ぱっと土の色を見て乾き気味だなという時に軽く水を足すようにしている。

窒素量(C/N)

すでに生ゴミを投入している人の場合はあまり該当しないと思うが、コンポストの中に投入しているものの窒素量が少ないと分解が進みにくい。

微生物は分解をする時に、炭素と一緒に窒素も消費する。そのため、コンポストの中に窒素が少ない状態だと分解がされにくいことがある。

発酵・分解で重要な菌

コンポストでの発酵・分解は、微生物の種類とそれぞれが働くタイミングが異なり、分解されて堆肥化されるまでにいくつかのステップがある。

微生物の好適な環境作り → 分解 → 有害微生物を抑制 → 植物が吸収しやすい養分作り

それぞれのステップで特に重要な役割を果たすのが、以下の4つの菌だと言われている。

①糸状菌(こうじ菌)

②納豆菌

③乳酸菌

④酵母菌

 

①こうじ菌(糸状菌)

麹菌

コンポストで生ゴミが堆肥化される過程では、まず糸状菌が増える。糸状菌はデンプンを糖に変換する性質を持っていて、その糖が他の有益な微生物のエサになるため、微生物にとって好適な環境を作り出す働きをする。

②納豆菌

納豆菌

その糖をエサにして増殖し、タンパク質を分解する役割をするのが納豆菌だ。納豆菌は分解力が強く、堆肥が作られるメカニズムにおいて、特に重要な役割を果たしている。

納豆菌は悪条件の環境でも大丈夫なため、「世界最強の菌」とも呼ばれている。

③乳酸菌

乳酸菌

乳酸菌は、糖から抗菌作用のある乳酸を作り出して、食中毒などの原因となる有害な菌の発生、増殖を抑制してくれる。

そのため、乳酸菌のいる堆肥は養分だけでなく、堆肥の中の微生物の状態も良くし、植物が病気になりにくい土作りには欠かせない。

人体への健康効果も同様で、腸内で有害な菌を抑えて腸内環境を整えてくれる。

④酵母菌

酵母菌

酵母菌は、納豆菌などが分解したタンパク質から植物の養分になるアミノ酸など作る働きをしてくれる。

 

微生物に好適な環境を作る

ペットボトル湯たんぽ

前述のように、冬場はコンポスト内の温度が下がり、微生物の活動が停止してしまう。

そこで、中にお湯を入れたペットボトルの湯たんぽをコンポストの土の中に入れることで、湯たんぽのように周りの温めることで微生物の働きが再び活性させる。

お湯については沸かしたものでも良いが、ポットに残ったお湯や風呂の残り湯などを使う方が水の有効活用になる。使って温度が下がったお湯は、そのまま、プランターなどにあげて仕舞えば良い。

 

我が家では、最近購入したソーラークッカーのgosun goが、大活躍している。

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身近なゴミで微生物を投入する

納豆を食べたあと

納豆を食べたあとに、容器に残っている納豆菌を活用する。

食べたあとのパックに水を入れ、底や側面についた納豆のネバネバを取りながら、よく混ぜて、コンポストに投入する。すると、納豆菌が追加されるので、コンポスト内での増殖・分解を促進する。

 

ヨーグルトを食べたあと

食べた後のヨーグルト

納豆と同様にヨーグルトも食べたあとに容器に残っている乳酸菌を活用する。

納豆菌と同様にパックに水を入れ、底や側面についたヨーグルトの残りと一緒にコンポストに投入する。

 

 

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