コーヒーを飲んだ後に出るコーヒーかす。
このブログでもシャツを染めたり、消臭剤に使ったりするなど色々と活用法を検討してきた。
今回は、乾燥させたコーヒーかすを焚き火用の燃料として、燃えるのは間違いなく燃えるだろうが、燃焼時間や燃えやすさなど使い勝手の部分でどうなのかを検証してみた。
肥料にする前にもう一段階活用したい
うちでは、コーヒーを飲んだ後に、最終的にダンボールコンポストに入れて堆肥化させている。
その前段階で、トイレや猫トイレの付近にコーヒーかすを置いて、消臭剤として置いている。しかし、消臭剤は交換はだいたい月1くらいのペースで3ヶ所に各20g程度(コーヒー2杯分くらい)の分量なので、月に6杯ぐらい→週末にコーヒーを飲むくらいで使う量としてはちょうど良い。
しかし、フリーランスになってから、家で仕事をすることが多く、ほぼ毎日のようにお茶やコーヒーを飲むので、圧倒的に供給量が増えた。
そこで、肥料にする前のもう一段階活用する方法として、最近ウッドストーブで焚き火をよくやるので、燃料として使ってみることにした。燃料だと、シンプルで手間もかからず、使った後の灰を肥料にすれば良いので。
コーヒーかすは、熱効率が木材より良い?
出典:amazon.co.uk
コーヒーかすの燃料としてのスペック(エネルギー効率など)を調べている過程で、コーヒーかすを燃料にするということを既に海外の企業がビジネスとして実用化されていることを知った。
イギリスのバイオビーンという企業が、家庭向けにコーヒーかすを圧縮した「Coffee Logs(コーヒーログス)」という商品化した燃料を販売していた。イギリスのAmazonでも買うことが出来る模様。
そのバイオビーン社によると、コーヒーログスの熱効率や燃焼時間は木材よりも20%高いとしている。
比較基準が、体積なのか重量あたりなのかが?な部分なので、コーヒーかす自体が木材よりも優れているということまでは言えないが、燃料として扱うのにスペックとして問題ないのは分かった。確かに抽出した後のかすとはいえ、元は豆なので油分を含めてエネルギーを多く含んでいるはずなので、理屈としては納得出来る。
燃やす時の注意点
小型のウッドストーブなどでコーヒーかすを燃料として使う場合の注意点として、具体的には以下のようなことがある。
- 火力が安定しにくい
- 煙がめちゃ出る
- 高温の燃えかすが落ちる
上の2つについては、初期燃焼の段階では投入せず、ある程度火力が安定してから補助燃料のイメージで使用すると、ある程度防ぐことが出来る。
イメージ的には、紙薪のペーパーログを使う時と似ている。

3つめについては、写真のような安いタイプのウッドストーブだと発生してしまう事象。本家のsolo stoveを使っている場合は、ちゃんと最後の消火さえしていれば特に問題はない。
火力が安定しにくい
これは、着火してからすぐコーヒーかすがすぐに燃焼まではいかないということもあるのだが、それ以上にコーヒーかすがウッドストーブ内の空気穴を塞いでしまってしまうことで全体が燃えにくくなってしまう。
写真でも、コーヒーかすの上に着火したクズ紙やいらなくなった簾の破片(ヨシ製)を置いているのだが、コーヒーかすに中々燃え移らない+空気の通りが悪くて燃焼しにくくなっていて、ストーブの外側に出ている部分だけよく燃焼しているという状況が発生した。
そのため先に、小枝などを燃やしながら、あとでコーヒーかすを入れることで、上に多くが引っかかるので、あまり空気穴が塞がれないようにすることが出来る。
煙がめちゃ出る
まんまなのだが、コーヒーかすは火が立たずに燻ると煙がめっちゃでる。これは誇張ではなく、分量に対してちょっと引くぐぐらい煙が出る。
しかも、上記のようにストーブないで燃焼自体が起きにくくなっているので、放っておくと引くぐらい煙がめちゃ出る状態が持続するので、燃料として機能しているとは
火力が安定している状態だとウッドストーブに投入しても、二次燃焼によってあまり煙は出ない。そのため、家でのBBQなどで使う場合(向かないと思うが。)には、火力が安定するまで投入するのはやめた方が良い。。
高温の燃えかすが落ちる
これはコーヒーかすに限った話ではないのだが、高温状態で熱い燃えかすが下に落ちてしまう。安いタイプのウッドストーブだと下に受け皿がないので、金属の受け皿を置いているのだが、下に落ちた燃えかすの熱伝導で受け皿自体が熱くなるのでテーブルなどに置いている場合、焦げてしまう危険性がある。
なので、コーヒーかす出なくてもストーブの写真の右下のように床やテーブルの上に直におくような使い方は絶対にしない方が良い。
本家のsolo stoveの場合は、下の方が熱くならない構造になっているので下に燃えかすが落ちても、接地部分などは熱くならないうのでこのような問題が発生しない。見た目は似ていてもこういう場面で質の差が如実に出てくる。
推奨パターン
- STEP.1紙や小枝で着火
ここは、普通の焚き火と同じ。
- STEP.2火力を安定
写真くらいまである程度の火力まで安定させる。
- STEP.3少しづつ投入
ここでコーヒーかすを投入
- STEP.4燃焼
燃焼すると、見た目のボリュームの割には持続力があるので、確かに熱源としては優秀
※追加するときも、火力が安定している時に限定した方が良い。例えば、炭火状態の時にコーヒーかすを投入するとやはり煙がめちゃ出るし、そこから着火させようと火吹き棒で吹いたりすると、さらに煙が出る
まとめ
使った感想としては、使い方に注意をする必要があるので単純な燃料としてはめんどくないので筋が良いかと言われると、イマイチ。有効活用という観点を取り除いた時に、数ある燃料の中からこれをチョイスするかと言われたら正直微妙だろう。
煙が気にならないような状況や大きなストーブで焚き火をする時にはその部分は気にせず良い熱源になってくれると思う。(そのタイミングまでコーヒーかすを貯めておく必要があるが。)
日常使いに関しては、タイミングをしっかり踏まえておけば普通に使うことは出来るので、一応継続して使い続けようと思っているが、もう少し改善するポイントがありそうなのでベストな使い方を今後も検討して行こうと思う。
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